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調理によるタンパク質の変化を知る

食品中の「タンパク質」は、水分の中に「粒子の状態」で存在しています。
「タンパク質の粒子」は、水などを加えると溶けやすくなって、膨張もしやすくなります。
「豆や硬い肉を、長時間”煮込む”と柔らかくなる」というのが、この性質を如実に表しています。

加熱による変化
 →
加熱すると、肉や魚の表面が固まり、中の肉汁や水分が外に溶け
  出してしまうのを防止します。(タンパク質の凝固作用
  この作用を利用して、

  ◇焼き物や煮物をするときは、高温から調理します。
  ◇うま味などを溶け出させて作るスープなどは、低温から調理
  します。

  加熱時に「塩」を加えると、「タンパク質」の凝固力がアップし、
  凝固が早まります。
  これを利用すれば、「ゆで卵」をつくるとき、鍋の中で”殻”にヒビが
  入っても、中身が出ずにすみますよ。

  「砂糖」は、熱凝固を妨げます。覚えておきましょう。

酸による変化
 →
「タンパク質」の”酸”凝固もあり、 これを利用して、

  ◇魚の「酢じめ」を作ります。
  ◇牛乳のタンパク質(カゼイン)は、「酸で固まる」性質があり、
  ”ヨーグルト”が作れます。

アルカリによる変化
 →
豆類のタンパク質は、アルカリによって変化します。

  ◇大豆やあずきを煮る時に、「重曹」を加えて柔らかくするのは、これ
  を利用しています。柔らかくはなりますが、「重曹」はビタミンB1
  ・B2を壊してしまいます

  ◇豆乳に、凝固剤(塩化カルシウム、塩化マグネシウム)を加えて、
  大豆のタンパク質が凝固して「豆腐」になります。

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