楽しい調理理論>
いもの「ぬめり」と「かゆみ」には塩が効く

「さといも」の下処理のときに、「塩」でもんだり、塩茹でしたあと「水洗い」するのは、
「ぬめり」をとるため
です。
この「ぬめり」があると、「煮る」などしたときに、味がしみ込みにくくなるんですね。

「やまのいも(やまいも)」は、”スリおろす”と、消化吸収が更にアップします。
これは、でんぷん”を分解する「アミラーゼ」という酵素が含まれていて、
”スリおろす”ことで、その酵素の働きが増すためです。

また、さといも・やまのいもは、皮を剥くとき「かゆみ」が出ますよね。

「シュウ酸カルシウム」という物質が含まれていて、その”結晶”が、肌を刺激するためなんですね。

いも類が続いたので、ついでに代表格の「さつまいも」についてちょっと触れておきましょう。

原産地は中南米で、でんぷん(炭水化物)が主成分になり、
食物繊維も豊富なため、「整腸作用」に優れています。

カルシウムやビタミンCとカロテン(プロビタンA)も、「じゃがいも」より豊富です。

「さつまいも」の”煮崩れ”を防ぐには、切ったあと「水」に漬けてから、
「0.5%のみょうばん水」で茹でることが有効な手段です。

これは、「さつまいも」に含まれる「ペクチン」が、「みょうばん」と結合するからです。

「みょうばん」は、「硫酸アルミニウムカリウム」のことで、食品の色を鮮やかにしたり、
タンパク質の凝固を早めたり、微粒子を吸着して”水を透明”にしたりします。

また、弱酸性なので、アルカリ性の”アク”の成分と結合して、アク抜きにも使えるんです。

「さつまいも」にも「アミラーゼ」が含まれていますので、
”ゆっくり”加熱すると、「アミラーゼ」の働きが増し、甘味が強くなるんですよ。

あっ。「さつまいも」を保存するときには、「水」に注意です!
細胞が死んで、中の「カルシウム」が固っちゃいますよ。気をつけて。

関連サイト
●無駄のない食材の活用法!すぐに使える裏ワザ、小ワザ、コツを教えます
●知らなきゃ損する食中毒のキケン、知って得する食材保存のテクニック

楽しい調理理論

トップページ
じゃがいもとリンゴの共通点とは?
コロッケには「男爵」が似合う?
いもの「ぬめり」と「かゆみ」には塩が効く
あずきを上手く煮る意外な方法
「畑の肉」の異名を持つスーパーフードとは?
木綿と絹ごしと豆乳の関係
ぬか漬けに「釘」を入れる理由
牛乳は使い勝手が良い食品!
卵黄と卵白では栄養素が違う
「重曹」のいろんな効果を知ろう
小麦粉はチカラの違いで分類する
「でんぷん」で決まる「うるち」と「もち」
おいしいご飯のためにすること!その1
おいしいご飯のためにすること!その2
緑黄色野菜と淡色野菜の違いを決めるもの
緑黄色野菜の代表を知る
淡色野菜の代表を知る
調味料の「さしすせそ」を知る
砂糖の500倍って何のこと?
味の決め手は塩!と言われる理由
原料の違いで「酢」は決まる
「醤油」は日本が誇る調味料!
「こうじ」で決まる「みそ」の味
日本酒は飲むだけじゃないんです
「本みりん」と「みりん風」、さぁどっち?
トマトと卵から作る調味料とは?
アジア圏発の調味料は優れもの
「刺激」と「香り」がある香辛料
「油」と「脂」はどんな違いがある?
カニを茹でると何故「赤く」なる?
ごぼうの調理には「鉄」はご法度!
味の基本の「四原味」とは?
味を変える3つの効果とは?
食欲を増進させる「特殊成分」
チョコレートと玉ねぎが毒って何?
すぐにエネルギー利用できる栄養素
調理による炭水化物の変化を知る
脂質が体内でできること
調理による脂質の変化を知る
乳幼児に欠かせないアミノ酸
調理によるタンパク質の変化を知る
無機質ってどんなもの?その1
無機質ってどんなもの?その2
調理による無機質の変化を知る
ビタミンの基礎中の基礎を知る
ビタミンAとビタミンDには「プロ」がある?
老化防止に役立つビタミン
「江戸煩い」を直したビタミン
貧血に効くビタミンがある
肥満予防のビタミンがある
調理によるビタミンの変化を知る

その他

リンク募集中

inserted by FC2 system